2005/02/11 (金)

天空の楽園  −3−

シェムリアップの空港は木で作られていた。低い天井で簡単な扇風機がゆっくり廻っています。

やっと着いた 世界遺産のアンコール遺跡群の地へ。「13世紀で終わったこの遺跡だけを見て カンボジアを見た 知った 判ったとだけは言わないで欲しい」と酒井先生が何度もおっしゃっていたな〜〜思い出しつつ早朝もうホテルの庭を興奮気味に歩いた私です。

1860年フランス人の植物学者アンリ・ムオが当地を訪れ密林にたたずむ壮大なアンコールワットを発見。感嘆して「深い暗黒から光明の中に移されたようだ」と感想を述べていたそうです。

首にタオルを巻いての観光でしたが「ヒンヤリした回廊 壁の浮き彫りの緻密さ 堂塔」などゆっくり歩くうちまさしくここは地上に作られた楽園だったのかもしれないと思いました。

崩れ落ちそうな多数の石造寺院 蓮の花が咲く聖なる池をぐるり
廻り 出口に向かうと そこには沢山の母子の群が・・・

擦り寄っては 哀なく節目がちに「乞う」子供の黒い瞳。それは私の心に栄華の衰退をさらに助長する現実でした。




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