2007/04/23 (月)

剛そして柔 (5)

美和さん 強い人ほど優しいといいますね。
カジミェシ・スモーレンさん(ポーランド国立オシヴィエンチム・ブジェジンカ博物館長)のお話を聞く機会に恵まれました。

アウシュビッツ収容所の体験者で現在87歳。昨日誕生日を迎えたのだと仰いました。生の声が聞ける! これは今回の目玉でありこの旅行社ならではの企画でした。でもこれは大きな賭け。ご高齢 いつも体調が万全とはいかない〜〜私は日本でひたすらご健勝を願うのみでした。

スモーレンさんはとても血色が良く声にも張りがあり約束の1時間は超過気味。まだまだ話し足りない意気込みでした。

開口一番「私たちはナチスの資料を歯磨き粉に練りこみ届けた。収容所では番号が与えられ それが身分証明書。その後は左腕に刺青をされた。私の腕には今もその痕がある。いけにえの場所でもあったこの地は”生きている事自体が拷問だった”・・・。」
・・・私にはもう・・・それだけで十分でした・・・。
戦後 博物館長となられ後世に伝える使命を今日も果たすスモーレンさんは「剛の心の持ち主」

日本の京都と言われるクラコクでガイドをしてくれたのはモニカさん。戦災を免れ 中世の街がそのまま世界遺産のこの地に モニカさんは相応しい雰囲気の女性でした。
ヤギェウオ大学(コペルニクスの母校)日本語学科卒の彼女は 実に細やかな心遣いをする人。それはガイド以上の仕事ぶりでした。

「モニカさん どなたに日本語を習ったの?」と聞きたくなるほど確かな 美しい言葉遣い(敬語もしかり)でした。準備段階から文化交流会のため色々要求をしました。集客 場所 スクリーン etc。 果たしてどこまでやって戴けるのだろうか。みんな楽しみにしているのにな・・・懐疑的になっていた私でした。

ところが〜〜〜(次回へ!)   (写真:右スモーレンさんとモニカさん) 







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